なまうどんくん海を渡る
『やりたいことをやるのが子供で、やらないといけないことをやるのが大人で、やらなくてもいいことだったなぁと過去を振り返るのが老人だ。』
と学生時代にアルバイトをしたバーのマスターが言っていた。
僕は、もう大人なのでやらないといけないことがある。そのために海を渡りました。
ここ鹿屋市は、同じ県内の県庁所在地(都会)である鹿児島市内へ行くために海に出なければなりません。
鹿屋市を知らない人は、史上最高の小説の一つ、グレートギャツビーに出てくる、イーストエッグとウエストエッグみたいなものと思ってくれたらいいです。
イーストエッグにある小さなうどん屋を経営している私は、ウエストエッグのあるうどん屋に食べに行くことにしました。
うわさによるとそのうどん屋は、贅をつくし目が痛くなるほどのきらびやかな営業を毎日『わっしょい!わっしょい!!』とおこなっているらしい。
その名はMARUGAME
そのうどん屋の名前はMARUGAMEという。
MARUGMEに入ると、映画化されたグレートギャツビーのディカプリオがお出迎えしてくれる。
はずだったが、えらい元気な兄ちゃんが、ディカプリオに代わってお出迎えだ。
そう、今、同店は肉うどんをかなり推してて、CMでもやっているよう。
僕はテレビをあんまり見ないので、CMも知らないし、この兄ちゃんも知りません。
店に入ると、いきなり捏ねた生地が!
忙しすぎて、置くところもないのでしょう。通路に放置。
演出なんでしょうか?まさかね。。。
見えているこれだけで200人分くらいはありそうですね。通路に並んでるところをみると、それ以外にあるはずだから、一日に500食以上は仕込んでいるんではないでしょうか。
すごい。すごすぎる。
店に入ると12時ということもあって、満席。
メニューは看板になってて、これから選ぶ。
値段を見ると、一番小さい「並」が280円。うちの平日限定のシンプルなうどんが330円。量はこちらの方が多いから、そんなに差はないように思えます。(細かいところを突いて、プライドを保つ。)
なぜわざわざ鹿児島市内まで行くのか?
ここまで読んでお気づきの読者もいると思いますが、なぜ鹿児島市内までわざわざ食べに行くのか?偵察なら鹿屋市の同店に行けばいいだろうって?
そんなのわかってるでしょ!?
自意識。
自意識ってやつですよ!!
人間は、この自意識から自由になるために様々な言葉や思想を生み出してきましたが、現代に至るまでうどん職人一人変えることは出来ていないようでは、思想、哲学もまだまだ道半ばですね。
(だって、うちのお客さんにばったり会ったりしたら、お互い気まずいでしょう?)
『肉ぶっかけ』を食えと言われたら、はい。食べますよ、僕は。
肉は、別に鍋で温めているんですね。
久しぶりのセルフ形式のうどん屋。(というか、セルフに限らず、うどん屋に行くのは久しぶりですね。)
香川にいた頃を思い出して、テンションあがりますね。
おにぎり。
天ぷら
うどんは『肉ぶっかけ』の大盛り。
以上で、大人二人と2歳児一人。
1750円。まぁ普通にこれくらいになりますよね。安い安いってそんなに安くはないんです。うちより安いけど。
実食
前置きが長くなりましたが。実食。
久しぶりの丸亀製麺。この食欲をそそらない、見た目。
大手牛丼チェーンそのままのような、肉。
そして、そのお味は、、、、。
う。
うっ。
うっうぅ。。
うまくなってる!!
丸亀製麺をほめます
以前は、お金もらってもちょっとやだなぁ~って僕は思っていましたが、ちょっとだけうまくなってました。企業努力ってやつでしょうか?
出汁は以前は化学調味料がたっぷりって感じでしたが、なんだか薄くなっててそれほどでもなかったです。それでもじゅうぶんあるんですが。(うちは化学調味料はもちろん使ってないし、店で鰹節を削って使用しています。)
天かすも油が古くてギトギトしてたのが、普通になってました。(うちは毎回、天かす用に揚げています。)
麺もふつうでした。このお客さんが途切れない忙しい状況にしては、もうちょっとうまくてもいいように思いました。この麺では暇な時間帯だと、すぐにもたっとした麺になると思います。(うちは、しっかり仕込んだ麺を手打ちで延ばし、メニューごとにゆがきたてを出しています。)
そうか、丸亀製麺もおいしくなってきたか。
この安さで、これくらいの味を出していたら、お客さんもこれで十分って人もいるでしょうね。
うちの方がうまいけど。
敵ながらあっぱれ!!
しかし、この新メニュー。よく見て下さい。
新メニューになってるか!?
うどんの横に小皿で添えて、新メニューってあまりにも安易すぎるように思うんですけど・・・。
そんなこと言ったら、フォアグラを小皿で出して、『フォアグラうどん』
とか。
どうですか!?そうでしょう!!これならなんでもありだろ!?
もっと言えば、『レコバうどん』とかとんでもないメニューまで出来るわけで。
(見た目は、あれだけどちょ~~うまい!!)
さらに言えば、ASKAを添えて『ASKAうどん』
(これがほんとの、しゃぶしゃぶうどん。)
いやいや、可能性はどんどん広がって、
及川奈央を載せた、『及川奈央うどん』なんてのもできます。
(これがほんとの、ぶっかけうどん。)
そうだろ!!これで新メニューとか言っていいのか!?
例えばだなぁ。
豚肉を使うんだったら、例えばこれ。
生うどんつちやの『豚しゃぶおろし』
大隅産の豚しゃぶを使っています。いい豚肉は脂がうまいので、それを活かすんだよ!!だから、天かすとかこれには使わないんだよ!!わかったか!!
メニューっていうのは、素材とそれをどのように調理して、さらに一皿の中で、完結させると同時に、そこだけでは終わらない世界観と奥深さをを表現しないといけないんだよ!!
・・・というようなことを、丸亀製麺で延々とほのぼのおかみとミニうどんちゃんに熱く熱く一人で語っていたのですが、二人は聞きもせずにぺろっと完食していました。
ミニうどんちゃんも。
笑顔で、『おいちぃ~~~!!』って言ってました。
うぐぐ。
負けた・・・。
丸亀製麺また来年行くからな、待っとけよ!!
レコバのスーパープレイでも帰って、見よ。