生うどんつちやブログ

鹿児島県鹿屋市にあるうどん屋です。

丸亀製麺と伊予製麺が来ても潰れなかったわけ。

丸亀製麺と伊予製麺が来ても潰れなかったわけ。』というタイトルにしましたが、元々は

 

≪生うどんつちやは如何にして復活したのか。≫

 

というタイトルで書き始めました。

 

生うどんつちや

 

このように書くと、いかにも生うどんつちやは、大繁盛してて、復活したようにおもわれるかもしれませんね。

そのことは後述します。

 

 

「復活」ということは、「良い時期」があって「悪い時期」があったということですので、そこら辺から書いていきます。

 

まずは、「良い時期」。

 

ここでいう「良い」「悪い」とは、端的に言って≪売上≫です。

売上が良いときは、ものすごくよかったです。

時期的には、オープンして3、4年目くらいのころだと思います。

さすがに、売上の金額まではここで書きませんが、友人の飲食店オーナーは(彼とは、お互いの店の数字まで腹を割って話をします。)生うどんつちやの売上を聞いて、彼曰く『そりゃ、二店舗目も挑戦するし、税務署も来るわ!』と言っていたくらいです。

税務署が来た話はこちら。『年末ふうふ放談』

 

 

そして、「悪い時期」。

これは、やはり丸亀製麺が出来たときです。

この町は、2012年の1月に丸亀製麺がオープンし、その一年前くらいに伊予製麺がオープンしました。

2012年01月13日ブログ『祝・丸亀製麺開店』

 

伊予製麺と丸亀製麺

二つそろってからの1年間は本当に厳しかったです。

 

この2012年の一年間の売上は、一番いい時期を【100】とすると【35】まで落ち込みました。

半分どころではなく【35】です。

商売をされている人は分かると思いますが、たった1、2年のという短期間で売上が【100】あったものが【35】までになると、それはもう悪夢としか言いようがありません。

 

 

そんな恐ろしい状況で、生うどんつちやは何をしたのか。

いろんなことをしました。

 

デザートを用意し。

 

出し巻き玉子を巻き。

 

平日限定の安いメニューを始め。

 

色々な人に相談し。

 

店のBGMを見直し。

 

持ち帰りのうどんに力を入れ。

 

ツチッター、Facebookにて宣伝し。

 

季節限定のメニューを開発し。

 

平日限定で、日替わりセットメニューを始めました。

 

夜はお酒を飲めるように、ちょっとしたメニューも用意しました。

 

パッと思いつくだけで、これくらいあります。

 

これらのことは、売上を上げるためのもので、売上を上げると同時に経費を見直しました。

消耗品、損害保険料、宣伝広告費、通信費、光熱費、書籍代、等々すべての項目を一から見直し、何か工夫できないか考えました。

 

ただ、原材料だけは変えませんでした。

むしろ、よりお金をかけました。

チェーン店との差別化をするため、よりグレードの高いうどん専用の小麦粉を香川県から直接取るようにしたり、みりんもこだわりの物を取り寄せるようにしました。

 

 

その他にも、ブログでは書いていない、色々なことがありました。

 

スタッフと接客について再確認したり、もちろんほのぼのおかみと店について何度も意見を交わしました。

 

同じ飲食店をしている先輩や友人に相談もしました。

 

実生活でお金がかからないように、生活を見直しました。

 

その他にも、ほのぼのおかみは地元の有名な占い師(神様?)に相談に行ったりもしていました。

(※ちなみに、この占いの結果は、その年の12月から良くなるということで当たってはいます。興味がある人は、ほのぼのおかみに聞いてください。僕は全然興味ないです。)

 

 

 

僕はもうだめになったら、名古屋のトヨタの工場に出稼ぎに行こうと、真剣に考え、下調べまでしていました。(スタッフの一人が昔働いていたので)

本当に、ギリギリのところまで来ていました。

それでも、丸亀製麺がオープンして一年をすぎた頃、なんとなく手応えを感じました。

 

『徐々によくなってきている。』と。

 

常連さんを中心に、お客さんは喜んでうどんを食べてくれるし、いくつかのメディアに紹介もされました。

 

こうして、【35】まで落ち込んだ売り上げは【70】くらいには回復しました。

【100】までには、まだまだですが、今回の苦しい時期に、経費等の見直しが出来たので、【70】でも悪くない結果になっている状況です。

 

 

こうして振り返ると、売上を上げるためにいろいろなことをしたように見られるかもしれませんが(実際にしたのですが)、僕の実感としては、日々の経費を見直して、損益分岐点を下げることに力を入れることの方が効果があったように思います。

 

それと、ほのぼのおかみの頑張りを忘れてはいけません。

占いや、神頼みばっかりしていたわけじゃありません。

最近はおかみとして風水にまで手を出しています。

違った。

最近はおかみとして風格まで出てきました。(ちょびっと。ほんのちょびっと。)

危機感を共有できる人が近くにいるとやはり違います。

 

最初に書いたように、大繁盛してて完全復活というわけではありません。

うちも、決して安心できる状況ではありません。

一年後どうなっているのかわかりません。(ほんとうに)

 

本当だったら、売上が【100】まで戻って、このような内容のブログを書くのが理想とは思います。

その決して誇れるような状況ではない中で、ここまで内情を書くのは、僕と同じように小さい商売をしている人に(特に飲食店に)少しでも参考になればと思い書きました。

 

良くも悪くも、状況は1、2年でガラッと変わります。

 

少しでも「生」の情報を提供できればと思い書きました。(生うどんだけに)

 

生うどんつちや