生うどんつちやブログ

鹿児島県鹿屋市にあるうどん屋です。

俺はまだ本気出してないだけ。

皆さんは漫画とか読みますか?

僕は高校生の頃までは熱心に色々な漫画を集めて読んでいましたが、今では買ってまで読むことはほとんどなくなりました。

それでも、たまぁ~~に漫画って読みたくなりますよね。

 

そんなときに役に立つのがレンタルコミックです。

気になっていた漫画をまとめて借りて読んだりします。

最近もバクマンという漫画を借りました。

バクマン知ってますか?

少年ジャンプに連載中(今でもたぶんやってます。)の漫画で、中学3年生の少年二人がプロの漫画家になるために「少年ジャンプ」でのプロデビューを目指すという話です。

 

バクマン。 コミック 全20巻完結セット (ジャンプコミックス)

バクマン。 コミック 全20巻完結セット (ジャンプコミックス)

 

主人公2人の情熱が本当にすごいです。

プロ の漫画家を目指しているのだから当然といえば当然なのですが、ホントにすごいです。ほぼ徹夜で漫画を描くことは当たり前ですし、もっといい漫画をかけるように努力し続けます。どんな批判や誹謗中傷にもめげません。いや、むしろそれを自らのエネルギーに換えていると言ってもいいくらいです。

人気があることを何処かで聞いていたので試しに読んでみました。「デスノート」を書いていた人だけあって、絵もうまいし、話もおもしろかったです。

 

おもしろかったのですが、実は3巻までで読むのが辛くなり読むのをやめました。

なぜ辛くなったのか?それは主人公の少年2人の漫画への「情熱」です。

 

僕も商売をしていてますので、情熱はあります。ありますが、ここまではないなぁ〜と、負い目を感じてしまいました。

恥ずかしい話ですが・・・。

そんなやっせんぼ(やっせんぼ=ダメな・【鹿児島弁】)な僕がオススメする漫画はこちらです。

『俺はまだ本気出してないだけ』

 

俺はまだ本気出してないだけ コミック 全5巻完結セット (IKKI COMIX)

俺はまだ本気出してないだけ コミック 全5巻完結セット (IKKI COMIX)

 

 

これが、またホントにやっせんぼな、というか完全に終わってるおっさんの話です。
バツイチで高校三年生の娘がいるおっさんが、リストラされ、年老いた親に世話になりながら、新しい仕事も探さずに漫画家を目指すという、とーーっても残念なおっさんの話です。(これもプロの漫画家を目指す話ですね)
これがまた面白いんですよ。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、僕の中で2013年で読んだベストの漫画です。

 

「情熱」の話に戻します。

僕も商売をしてますので、情熱はあります。個人で商売をするということは、技術や資格など目に見えて手にすることができるものよりも、情熱とかやる気とかエモーショナルで目に見えないものが最も重要だったりしますから。
今の商売でもしたいこと、やらなきゃいけないことは色々あります。新しいメニューづくり、持ち帰りの品を増やす、ホームページ等の改良など色々あります。けど今は毎日の仕事に追われて、その進捗状況はとても遅いです。

あと、結婚して家族もでき、店もそれなりに順調なのでそんな状況に無意識のうちに満足しているのかもしれません。

そう思うと、「バクマン」のような「情熱」を疎ましく感じ、「俺はまだ本気出してないだけ」に自然と惹かれているのかもしれません。

惹かれているというか、何をやってもうまくいかないダメなおっさんを見て、安心しているのかもしれませんね。(この漫画は、それだけじゃなくて色々と考えさせられる本当にいい漫画です。)

 

どこかで読んだのですが、「情熱」(PASSION)の語源は「受難」からきているそうです。キリストが十字架に貼り付けにされたような受難ですね。

困難とか、忍耐とかそういう意味だったと思います。

「情熱」と「受難」は一見反対の意味のように思えますが、困難があってこそ情熱が生まれるということでしょうか。(キリスト教のことは詳しく知らないので間違っていたらすみません。)

そうであるならば「情熱」は「困難」があってこそ生まれるものなのかもしれませんね。

思い出すと、修業中は情熱があったのかもしれません。というか情熱しかなかったように思います。あるいは店をはじめて、ゼロからの立ち上げで不安なときや、店が潰れかけたときも情熱があったのかもしれません。

 

けど実際のところは自分でもよくわかりません。そもそも誰かの情熱の多寡なんて預金通帳じゃないんだからわからないものです。

だから、あの頃が情熱があって、今がないというのも僕の勝手な勘違いかもしれません。

情熱とか言うとなにか大きなことを成すために必要なもののように思いますが、もう若くないし年もあってか、今の環境もあってか、あまりそういうことに興味がないのかもしれません。

それに、大きな情熱から小さなことの積み上げがいま求められる情熱の形なのかな。と思ったりしています。