生うどんつちやブログ

鹿児島県鹿屋市にあるうどん屋です。

はなまるうどんが復活した理由【うどんニュース】

讃岐うどんブームを作った『恐るべきさぬきうどん』

 

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讃岐うどんブームはこれまで何度かあったことを知っていますか?

 

最近はやはり「丸亀製麺」の全国的な展開にあるこの2,3年のことではないでしょうか?

 

その前にも讃岐うどんブームはありました。

ちょうどそれは僕が讃岐、四国の香川県でうどんの修業をしていたときです。

香川県のタウン情報誌がおもしろい紹介の仕方で香川のマニアックなうどん屋を次々に取り上げ、『恐るべきさぬきうどん 』という全国的な一大讃岐うどんブームを作り上げました。

 

“それまでのうどん屋は、香川県でも飲食店としてはそんなに地位が高くなくて、このブームで全国からお客さんがあつまり、うどん屋をしている人たちが喜んでくれたのがうれしい。”みたいなことを代表の田尾さんがどこかで書いていました。(出典は失念)

 

 このときのブームは、本当にすごかったです。

映画『UDON』もありましたね。

僕が時々食べに行っていたうどん屋は、あれよあれよと言う間に駐車場が《第8駐車場》まで増えていきました。

 

そのときのブームに、一気に乗った讃岐うどんのチェーン店がありました。

それが、『はなまるうどん』です。

僕が修業していた時は、香川県内に四店舗くらいしかなかったように記憶します。

それまでにない、ファミレスみたいなうどん屋で、香川県の人にはそれほど人気があったようには思えませんが、県外出身の僕なんかは『こういうのも、全国的には流行るのでは?』と思っていました。

すると、その1,2年であっという間に、全国展開していきました。

僕はその後、香川での修業を終え、東京の和食屋で修業に行きました。

そのとき渋谷に『はなまるうどん』ができて、開店直後にそれはそれは、すっっっごい行列ができていたのを今でも覚えています。

 

はなまるうどんは一度潰れる

『はなまるうどん』はその後一度潰れます。

当時、年間で130店舗くらい展開して、いろいろ無理があったのでしょう。

そのあと牛丼の『吉野家』の傘下に入ります。

 

その『はなまるうどん』最近とても業績がいいようです。

復活・はなまるうどん、「讃岐の枠」飛び出す :日本経済新聞

 

現在、全国に300店舗以上あって、それまで、かけの《小》105円だったのを(なんて安いんだ。)130円に値上げしたが、客数は落ちていないそうです。

 

このはなまるうどん復活の理由を簡単にまとめると。

  • 06年に吉野家ホールディングスの傘下に入った。その後は既存店の質・サービスを磨くことに専念し、大々的な宣伝は控えてきた。
  • 5年ほど前から手がけてきた「健康うどん」戦略がついに花開いたから。
  • ユニークな宣伝広告。 

だそうです。

 

それでも、簡単じゃなかった健康うどん

 

 緑黄色野菜が大量に取れるサラダ風やオルニチンが豊富なシジミを使ったうどん、ウコンを入れた元気カレーなどを開発したが、ヒットにはなかなか結び付かなかった。

 

地道に、開発を続けたそうです。

年間1億円のコスト増にはなるが、すべてのメニューで新しい食物繊維麺に切り替えたり、緑黄色野菜を大量に取れる「コクうまサラダうどん」を定番メニューとして提供したり、と。

 

かき揚げも、改良をしたそうです。

カロリーを約30%、含まれる油分を約50%削減した「ヘルシーかき揚げ」に切り替えたところ、こちらもヒット商品となった。

  

そして、このサラダうどんが、ヒット。

それまではかけうどんが一番人気で20~40%の来店客が頼んでいたが、400~600円とより高価なサラダうどんが、かけを抜いて注文数ナンバーワンに躍り出るほどになったのだ。

 

 

宣伝広告にも独自のやり方で

宣伝広告も工夫したようです。 

「ダイオウイカを揚げた天ぷらを発売」という奇抜なサイトし、ネット上でたいへんな話題になりました。

クーポンのかわりに「レジで健康保険証を見せるだけで50円引き」という誰でも参加できるキャンペーンや、牛丼の吉野家を同居させた、うどんと牛丼の両方を食べられるドッキング店などもしているそうです。

 

 

まとめ

 一度つぶれた『はなまるうどん』は、安売り競争には乗らず、(十分安いんですけど・・)店の接客、サービスを見直し、独自のメニュー開発を地道にこなして、差別化をはかり、宣伝広告に独自性をもって試行錯誤してきた。ということですね。

 

飲食店、商売すべてに参考になるのかもしれませんね。