生うどんつちやブログ

鹿児島県鹿屋市にあるうどん屋です。

うどん屋が36歳まで生きてきて思う7つのこと。

36年生きてきて思うこと

うちの店のオープン当初から働いていたKという男がいました。
Kは、頭もよく、人間的にもいいやつで、基本無口で、黙々とまじめによく働く男でした。
彼は、大学を卒業したら、ボートレースの世界に飛び込みました。
ボートレースが好きということではなく、何かしら競技(スポーツ)の世界で生きていきたいという希望があったようです。

 


 

そのKが悩みに悩んだ末、ボートレーサーをやめるとFacebookに書いていました。

(Facebookってほんと便利だよね。SNSはいい面だけを見たらほんとに便利。なんでも一緒だけど、悪い面を見たらきりがないです。)

 

先にも書いたように、彼は頭もいいし、自分で考えることができる人間なので、彼がこの後どのような道を選ぼうときっと大丈夫だと思っています。

 

Kはいま、25,26歳だったと思います。

僕も、その頃は色々と苦しい時期だったなと思い出しながら、今回のブログを書きます。

 

 僕はまだ36歳なので、偉そうに何かを語れるほど人生経験豊富というわけではないのですが、これまでそれなりに色々あったし、様々な人を見てきて今思うことを書きたいと思います。

 

基本的に、20代前半の人に向けて書くような内容になるかと思います。

意見や反論、あるいはその他の考えもあればコメント欄にでも書いて下さい。

 

それでは、36まで生きてきて学んだ7つのことを順番に一つずつ書いていきます。

 

1.20代は暗いトンネル

20代ってなんか楽しいイメージがありますが、僕の場合はそんなことはありませんでした。基本修業の期間だったのでそう思うのかもしれません。

その当時はまったく金はないし(今もそんなにないけど。)、恋愛はうまくいかないし、将来のことを考えても、そのとき自分が置かれている暗いトンネルから抜け出せるイメージがまったく湧かない日々でした。

もちろん楽しいことも素晴らしい出会いもありましたが、もう一回やれと言われたらちょっと無理です。

 

もちろん、そうじゃなかった人もいるでしょうが、僕はそうでした。

だから、もし若くして暗い日々を送っている人がいれば、「まぁ、そんなもんだよね。」とアドバイスしたいと思います。

 

2.20代はじめの悩みは、だいたいどうでもよくなる。

若い時期って色々悩み多き時期ですよね。

なんというか、コンプレックスとか、悶々とした日々が続きます。

どうでもいいことにこだわったり、苛ついたりするものです。

この歳になると、「どうでも良かったなぁ」とか、「ま、しょうがないかな?」「これはこれでいいかな?」みたいな感じになります。

 

それは何か悩み事やコンプレックスがあっても、それに対する克服や解決案が出てくることもあるのですが、それよりも大きいのは、興味や考えが他のことに移って相対的に悩み事が小さくなっていくように思います。

 

逆に言うと、その頃の悩み事を30代後半や40代になってもでっかく引きずってしまう人は、結構しんどい思いをするように感じます。

いつまでもこじらす風邪のように、その人のエネルギーを削ります。

そうならないためにも、20代で答えや解決はできなくても(きっとほとんどできません。)そこから目をそらさずに、そのことと向き合って悩みぬいた方が後々どうでもよくなるように思います。

 

3.10年以上のローンは地獄

これは言うまでもないことですが、ローンは短い方がいいです。

そもそも20代で10年以上のローンを組むことなんてほとんどないと思いますが・・・。

 僕のように商売をしている人だけだと思います。

僕と同じように商売でローンを組む人に言えるのは、何事もそうですが、試しというか勉強という考え方もあるかもしれません。

若いわけですから、経験と思って5年とか短い期間でローンを組んだりするといいかもしれませんね。(普通の人はそれもないのかもしれませんが。)

 

4.やっちゃいけないことを、しすぎると人生暗くなる。

ここで、偉そうに色々と書いていますが、そんな僕だって見てのとおり大した人間じゃないです。

それなりに変なことも、(倫理的に)いけないこともしてきました。

若気の至りというものなのか、そしてそれが今はないのかはコメントしません。(何かあるなぁ?と変な勘ぐりはお控え下さい。)

 

ただ、これまで色々な人を見てきて言えることは、やっちゃいけないことをやり過ぎたり、やり続けたりすると、それはやはりいつかは落とし前をつける時が来るということです。

皆さんも自分の周りにそういう人が、一人や二人いるのではないでしょうか?

不倫や浮気。

酒、ギャンブル、借金でお友達をなくすような人。

いくつになっても喧嘩や暴力がやめられない人。

手を付けていけない金に手を付けた人。

離婚しても養育費や慰謝料を払わず、さらには実は不倫してて子供出来たのにその子からも逃げまわる男、、などなど。

えっ!?そんなやついないって?あぁそうですか。

 

先にも書いたように、若い時ってそれなりに色々あるものです。やっちゃいけないことの一つや二つみんなあるものです。(たぶん)

しかし、それがいつまでも続いても、逃げ切れるほど人生甘くない(はずです。)

 

いつかきっちり冷酷な税務署員のように取り立てにやってきます。

その取り立ては、長期の延滞や悪質な税逃れが、より重くつらい延滞税や重加算税がかせられるのと同じように厳しいものになるはずです。

そして、その人の人生は暗くなります。

 

5.一生つき合うと思っていた人たちと離れることがある。

20代のころは友人や家族など、それまで築いた強い繋がりの人間関係を大切にするものです。それが、自分にとっても心地いいし、自分のアイデンティティの支えになっていたりします。

 

しかし、社会に出て10年以上も経つとそれぞれに生きる道が違ってきます。

袂を分かつ人も、決別する人も出てくるでしょう。

それはそれで、しょうがないことだと思います。

 

残念で、寂しいものですが、自分の道を歩いていると、こういうこともあると割り切ることだと思います。

それに大人になってからできた友人や、ときどき会って話を聞きたい知人などがいると楽しいですよ。

 

6.成功(金・地位・名誉)が幸せとは限らない。(ような気がする)

これは、あまり自信がない項目なのですが、どうも成功と幸せは違うような気がしてきました。

 個人的なことを言えば、商売がもっとも調子がいい時は、すごくしんどい時期でした。はっきり言って不幸でしたね。

その頃の僕は成功(商売を大きくすること)が、今の辛い日々から抜け出せる唯一の道だと思っていました。

しかし、どうもそれは違いました。

成功を、金があることや、社会的に立派で影響力のある仕事をしていること、今いるコミュニティーで高い地位にいることだとすると、成功している人が全て幸せそうかというと、どうもそれは違うようです。

成功が幸せにつながることは否定しませんが、成功と幸せは別のものということがわかりました。

例えるなら、「金持ち」が誰からも尊敬されるいい人とは限らないし、「美人」に生まれたからといってその人の人生が順風満帆とは限りません。そういう人は、皆さんの周りにも一人や二人はいるのではないでしょうか?もちろん、その両方を兼ね備える人もいるでしょうが。

「成功」と「幸せ」は重なることもあるけど、そうじゃないこともある。

つまり、この二つは別のものだと最近は感じています。

 

それと、僕はずっと前から思うのですが、みんな「幸せ」にならなくてもいいんじゃないのでしょうか?

「幸せ」とか曖昧なものを目指しても、たぶんうまくいきません。なぜなら、「幸せ」は幸せになってみないとそれが「幸せ」かどうかということはわからないからです。

「幸せ」みたいなよくわからないものを目指すよりも、もっと具体的に「金持ちになりたい」とか、「いつまでも美人でいたい」とか、「結婚して、子供がほしい」とか、「ずっとゲームしていたい」とか、「漫画家になりたい」とか、「家では、ゆっくり穏やかに過ごしたい」とか、そういったことを目指したほうがよりうまくいくような気もします。

 

それで「幸せ」になれるかどうかは、誰にもわからないことですが・・・。

 

これに関しては、僕はまだ36歳だし、これから色々な落とし穴や、山や谷が待っているでしょうから、確信をもっては言えませんが。

 

7.自分で考え、自分で決めて、自分で行動。

人生をうまく行かせたいと誰もが思うはずです。

しかし、どうもうまく行かないのが人生のようです。

進学に失敗し、就職に失敗し、転職に失敗し、結婚に失敗して、子育てに失敗する。

そういうものだと僕は思っています。(あくまで一般論としてね!!)

そうであるならば、若い頃から、何事も自分で考え、自分で決めて、自分で行動する習慣を身につけていたほうがいいです。

これは、結構重要だと僕は思っています。

 

何事も練習です。考えや決断が間違うこともきっとあるでしょう。

そのときにどうするかも自分で考えて、自分で行動する。

そういうことの繰り返しが、たった一度しかない人生を主体的に、(それなりに)納得しながら進んでいけるのではないでしょうか。

 

 

最後に。

こんな感じです。

先に書いたように、僕の20代はしんどかったです。

ただ、この時期があるから今があると(今だから)言えます。

生涯の友や、良き先輩との出会い。

修業という経験から「何かを学ぶ」ということを学び、本を読む習慣、料理の基本などはこの時期に出会ったり、身についたりしたことです。

これらのことはいま僕がうどん屋をしていることに活かされているし、もし今後うどん屋以外の道に進むことになっても、これらは素地として僕の中に残ったまま力になったり支えになったりすることでしょう。

 

 

いやぁ、なんだか真面目な話になってしまいました。こういうのはらしくないし、恥ずかしいのですが、なんだか書き上げてしまいました。

はっきり言って、僕はこれまで特に何も成していない人間(nobody)だし、たぶんこれかも何も成し遂げる人間(somebody)になることなく死んでいく人生でしょう。

 

タマリさんと写真を撮ったときが、僕の人生の頂点だったと思います。

タマリさんと

タマリ|アナウンサー|KTS 鹿児島テレビ

だけど僕は思うのです。これを読む99%の人も僕と同じようにnobody で、これからもnobodyなのだと。そうであるならば、会ったこともないsomebodyの人生訓よりも、同じようにnobodyの考えも少しは何かしらの役に立つこともあるかもしれないと思って書きました。

 

では、また明日も生き抜きましょう。